自分の身体の状態を知ることと同時に身体のことを学ぶことも大切です。
私と一緒に血流について学んで活かしていきましょう。
二代目森川・森川正彦
自分の身体の状態を知ることと同時に身体のことを学ぶことも大切です。私と一緒に血流について学んで活かしていきましょう。
二代目森川・森川正彦
心臓を出た血液は一分間で全身の血管をめぐり、また心臓へと帰ってきます。この流れが「血流」です。血液は、全身を流れることで五つの大切な働きをしています。
①水分を保つ
②届ける(酸素、栄養、ホルモンを運ぶ)
③回収する(老廃物、二酸化炭素を回収する)
④体温を維持する
⑤体を守る(免疫力)
血流をよくするということは、血液がこの五つの仕事をしっかりとできるようにするということです。血流がよいとあなたの体にある六十兆個の細胞一つひとつに酸素や栄養を、熱を届けてくれ、温かい環境まで整えます。そして、細胞は元気に、若々しく働いてくれるのです。血流が悪くなると、体の働きは根本から崩れてしまいます。
水分のバランスが悪くなるため、むくむ。
酸素が届かずカロリーを燃やせないために、太る。
老廃物が回収されずにたまるので、だるい。
熱が足りないために、冷える。
免疫力が下がるので、病気がち。
血流が悪くなると起きるこれらの症状をよくみてください。一つひとつの症状はささいなものにみえます。しかし血流が悪いと、これらの不調が同時に起こります。もしかして、あなたを悩ませている症状そのものではないでしょうか。
そうです。
現代の日本人女性の悩みをつくり出しているのは、血流の悪化にほかならなかったのです。
最初は単なるむくみや冷え、肩こりといった何気ない症状でしかないかもしれません。しかし悪いことに、これらの五つの不調は、お互いに協力しあって、不調をさらに大きく重症化させていきます。
生理不順、生理痛、不妊、更年期障害などはもちろん、ホルモンや自律神経のトラブル、はてはがんといった大きな病気へと育てていってしまうのです。体は悪循環の深みにはまってしまいます。
しかし、血流を増やせば不調は、どんどんよくなっていきます。最初は小さな変化にすぎないようにみえても、悪いことを引き起こす悪循環を断ち切ってくれるのです。
あなたが不調に悩んでいるとしたら、あなたが悪いためではありません。単に、血液が届かず、細胞の一つひとつが本来の力を発揮にできていないだけです。しっかりと血流を増やし、血が届ければ、あなたは今よりももっと元気に、もっと若々しくなることができます。
体を生かすも殺すも、血流によって左右されているのです。
「血流がすべて解決する」32ページより
血流が減ると、うつ、落ち込み、イライラといったマイナスの感情が出やすくなります。
それは、脳の血流が不足するためです。
急に立ち上がったときに、ふらっとした経験はありませんか?これは、一時的に脳の血流が不足するために起きる現象です。一時的に不足であればふらつき程度ですみますが、慢性的に脳の血流が悪化すると、脳はいつもどおりの活動ができなくなり、深刻な影響が出てしまいます。
気持ちが沈みがちになり、記憶力も低下してしまいます。そして、うつや認知症のように、感情や記憶といった働きへの悪影響も表れます。うつが回復しても再発するひとがいますが、再発の際には、脳の血流が急激に減ってしまっていることもわかっています。
どうして脳と血流には、それほどまでに深い関係があるのでしょうか。
脳は体の情報のやり取りの中心であり、非常に重要な部位ですが、重さは1.2キログラム、体重50キログラムのひとなら、全身の約2%の重さにすぎません。このたった2%のの重さの脳が、肺で取り込んだ酸素の25%を使っています。そして大量の酸素を運ぶために、全身の15%もの血流が集中しているのです。
血流不足の代表ともいえる貧血は、実際に心への深刻な悪影響を及ぼします。うつ病とほとんど同じような症状が出るため、うつだと思っているひとの中には、実際は貧血だったというひとも少なくありません。血流が少ないために、酸素を少量しか運ぶことができず、脳の働きが低下するためです。
それだけでも恐ろしいことですが、それ以上に恐ろしいことがもう一つあります。血流不足だと、幸せを感じられなくなってしまうのです。
脳の中には、感情や精神に関係するホルモンがあります。
精神を安定させて幸福感を抱かせる幸せホルモン、セロトニン。
向上心やモチベーションを高めてくれるわくわくホルモン、ドーパミン。
物事への意欲の源であるやる気ホルモン、ノンアドレナリン。
人間の体でもっともたくさんの鉄を蓄え、脳へと届けているのはほかならない血液です。
鉄不足である貧血は当然ですが、たとえ数値的には貧血でなくても、血液中の鉄が足りなくなる「隠れ鉄不足」のひとが、日本人女性の半数を占めるという報告もあります。世界的にも幸福度が低いといわれる日本人ですが、その背景に国民的な鉄不足との関係も疑うべきでしょう。
やる気がない、不安になる、イライラするといった負の感情が、血流のせいで出されていまうのです。
「血流がすべて解決する」39ページより
朝起きるのがだるい、起きた瞬間から疲れている、から始まり、日中はぼーっとしてやる気がでない。夜は眠れず、イライラする。体は冷え、生理になれば痛い。そして不調からネガティブ思考になって、どんどんマイナスな言葉が口についてしまう。
それがいやで体にいいことをして調子をよくしたはずなのに、やめたとたんすぐにまた不調が襲ってくる・・・。
そんな悪夢のようなサイクルから卒業して、毎日を気持ちよく笑顔で過ごせるようになるための方法はただ一つ。
体の土台である血流を変えてしまうことです。
それも短期間で。
そのためにまず必要なのが、血流が悪くなる本当の理由を知ることです。なぜ、血流が悪くなっているのかを知らなければ、改善することは決してできません。原因のわからないまま努力をしても、まったくの無駄になってしまいます。
血流が悪くなる本当の理由は、次の三つです。
①血がつくれない
②血が足りない
③血が流れない
そして、この三つの原因には順番があり、①から③の順番で起こります。まず、血をつくることができないために血が足りなくなり、足りなくなるために血が流れなくなる。
あなたの不調の原因となっている血流悪化は、この順番でドミノ式に起こっています。そのため、血流改善は原因に合わせて、順番に取り組むことが大切なのです。
たとえば、そもそも血をつくれないひとが、血を流す健康法に取り組んでもうまくいかないということです。
「血流がすべて解決する」52ページより
体を生かすも殺すも血流がすべて
心臓を出た血液は一分間で全身の血管をめぐり、
また心臓へと帰ってきます。この流れが「血流」です。
血液は、全身を流れることで五つの大切な働きをしています。
①水分を保つ
②届ける(酸素、栄養、ホルモンを運ぶ)
③回収する(老廃物、二酸化炭素を回収する)
④体温を維持する
⑤体を守る(免疫力)
血流をよくするということは、血液がこの五つの仕事を
しっかりとできるようにするということです。
血流がよいとあなたの体にある六十兆個の細胞一つひとつに
酸素や栄養を、熱を届けてくれ、温かい環境まで整えます。
そして、細胞は元気に、若々しく働いてくれるのです。
血流が悪くなると、体の働きは根本から崩れてしまいます。
水分のバランスが悪くなるため、むくむ。
酸素が届かずカロリーを燃やせないために、太る。
老廃物が回収されずにたまるので、だるい。
熱が足りないために、冷える。
免疫力が下がるので、病気がち。
血流が悪くなると起きるこれらの症状をよくみてください。
一つひとつの症状はささいなものにみえます。
しかし血流が悪いと、これらの不調が同時に起こります。
もしかして、あなたを悩ませている症状そのものではない
でしょうか。
そうです。
現代の日本人女性の悩みをつくり出しているのは、
血流の悪化にほかならなかったのです。
最初は単なるむくみや冷え、肩こりといった何気ない症状で
しかないかもしれません。しかし悪いことに、
これらの五つの不調は、お互いに協力しあって、不調を
さらに大きく重症化させていきます。
生理不順、生理痛、不妊、更年期障害などはもちろん、
ホルモンや自律神経のトラブル、はてはがんといった大きな
病気へと育てていってしまうのです。
体は悪循環の深みにはまってしまいます。
しかし、血流を増やせば不調は、どんどんよくなっていきます。
最初は小さな変化にすぎないようにみえても、
悪いことを引き起こす悪循環を断ち切ってくれるのです。
あなたが不調に悩んでいるとしたら、あなたが悪いためでは
ありません。単に、血液が届かず、細胞の一つひとつが本来の力を
発揮にできていないだけです。
しっかりと血流を増やし、血が届ければ、あなたは今よりももっと
元気に、もっと若々しくなることができます。
体を生かすも殺すも、血流によって左右されているのです。
「血流がすべて解決する」32ページより
血流によって負の感情が生まれる
血流が減ると、うつ、落ち込み、イライラといったマイナスの
感情が出やすくなります。
それは、脳の血流が不足するためです。
急に立ち上がったときに、ふらっとした経験はありませんか?
これは、一時的に脳の血流が不足するために起きる現象です。
一時的に不足であればふらつき程度ですみますが、慢性的に脳の
血流が悪化すると、脳はいつもどおりの活動ができなくなり、
深刻な影響が出てしまいます。
気持ちが沈みがちになり、記憶力も低下してしまいます。
そして、うつや認知症のように、感情や記憶といった働きへの
悪影響も表れます。うつが回復しても再発するひとがいますが、
再発の際には、脳の血流が急激に減ってしまっていることも
わかっています。
どうして脳と血流には、それほどまでに深い関係があるのでしょうか。
脳は体の情報のやり取りの中心であり、非常に重要な部位ですが、
重さは1.2キログラム、体重50キログラムのひとなら、全身の
約2%の重さにすぎません。このたった2%のの重さの脳が、肺で
取り込んだ酸素の25%を使っています。
そして大量の酸素を運ぶために、全身の15%もの血流が
集中しているのです。
血流不足の代表ともいえる貧血は、実際に心への深刻な悪影響を
及ぼします。うつ病とほとんど同じような症状が出るため、
うつだと思っているひとの中には、実際は貧血だったというひとも
少なくありません。血流が少ないために、酸素を少量しか運ぶことが
できず、脳の働きが低下するためです。
それだけでも恐ろしいことですが、それ以上に恐ろしいことが
もう一つあります。
血流不足だと、幸せを感じられなくなってしまうのです。
脳の中には、感情や精神に関係するホルモンがあります。
精神を安定させて幸福感を抱かせる幸せホルモン、セロトニン。
向上心やモチベーションを高めてくれるわくわくホルモン、ドーパミン。
物事への意欲の源であるやる気ホルモン、ノンアドレナリン。
人間の体でもっともたくさんの鉄を蓄え、脳へと届けているのは
ほかならない血液です。
鉄不足である貧血は当然ですが、たとえ数値的には貧血でなくても、
血液中の鉄が足りなくなる「隠れ鉄不足」のひとが、
日本人女性の半数を占めるという報告もあります。
世界的にも幸福度が低いといわれる日本人ですが、
その背景に国民的な鉄不足との関係も疑うべきでしょう。
やる気がない、不安になる、イライラするといった負の感情が、
血流のせいで出されていまうのです。
「血流がすべて解決する」39ページより
なぜ、あなたの血流はよくないのか?
朝起きるのがだるい、起きた瞬間から疲れている、から始まり、
日中はぼーっとしてやる気がでない。夜は眠れず、イライラする。
体は冷え、生理になれば痛い。そして不調からネガティブ思考になって、
どんどんマイナスな言葉が口についてしまう。
それがいやで体にいいことをして調子をよくしたはずなのに、やめたとたん
すぐにまた不調が襲ってくる・・・。
そんな悪夢のようなサイクルから卒業して、毎日を気持ちよく笑顔で
過ごせるようになるための方法はただ一つ。
体の土台である血流を変えてしまうことです。
それも短期間で。
そのためにまず必要なのが、血流が悪くなる本当の理由を知ることです。
なぜ、血流が悪くなっているのかを知らなければ、改善することは
決してできません。原因のわからないまま努力をしても、まったくの
無駄になってしまいます。
血流が悪くなる本当の理由は、次の三つです。
①血がつくれない
②血が足りない
③血が流れない
そして、この三つの原因には順番があり、①から③の順番で起こります。
まず、血をつくることができないために血が足りなくなり、
足りなくなるために血が流れなくなる。
あなたの不調の原因となっている血流悪化は、この順番でドミノ式に
起こっています。そのため、血流改善は原因に合わせて、順番に
取り組むことが大切なのです。
たとえば、そもそも血をつくれないひとが、血を流す健康法に
取り組んでもうまくいかないということです。
「血流がすべて解決する」52ページより
「毛細血管をきたえる本」
血流たっぷり&全身の細胞がみるみる蘇る!
監修:根来秀行 宝島社刊
すべての不調は毛細血管が原因であることを
何歳からでも毛細血管は増やせます。
いま、最先端医学で注目されているのが、
私たちの体の隅々にまで張りめぐらされている毛細血管です。
全血管の99%を占める毛細血管は、人の体を構成する60兆個の
細胞のひとつひとつに、血管を通して酸素や栄養を届け、
老廃物を回収するなどの役割を担っています。
まさに人の営みの最前線であり、生きていく上で最も重要な
働きをしている臓器なのです。
しかし、加齢や誤った生活習慣によって、
毛細血管が劣化&減少し、管はあるのに血液が流れない
ゴースト血管化が進みます。
そうなれば、人間の体に必要なものが各細胞や臓器に届かず、
老廃物も回収することができません。
これによってシミや白髪が増えるなどの老化現象が進むだけでなく、
さまざまな不調や高血圧、糖尿病といった大病をまねくことが
わかっています。毛細血管は病気になるか、ならないかを決める
鍵を握っているのです。
唯一の救いは、毛細血管は意識してケアすることで劣化現象を
防げるほか、何歳からでも血流が復活&再生可能だということです。
さあ、いますぐ毛細血管をきたえて、老けない&病気にならない体を
つくっていきましょう。
「毛細血管をきたえる本」はじめにより
毛細血管の不調は万病のもと
10年ほど前に慶應義塾大学医学部の伊藤裕先生が提唱
した言葉に、メタボリック・ドミノがあります。
このメタボリック・ドミノという理論では、
あらゆる病気は末端にある結果にすぎないとされています。
生活習慣を最上流として、そこにある健康の危険因子が
ドミノが倒れるように、次々とさまざまな症状を引き起こし、
下流にある病気につながるのです。
つまり、上流部で倒れるドミノの種類と、
その倒れる方向の違いによって、下流のほうで罹患する
病気は変わるということです。
最上流になるものは、前述のとおり生活習慣ですが、
肥満などとともにそのすぐ下流に位置するのが
毛細血管の不調なのです。
「毛細血管をきたえる本」28ページより
毛細血管と糖尿病の三大合併症の関係
毛細血管の不調は、すべての生活習慣病を引き起こす
原因となります。特に糖尿病の三大合併症は、
毛細血管の過密地帯で起こるので、まさに糖尿病は
毛細血管の病気そのものといえるのです。
糖尿病の三大合併症の「しめじ」
「し」神経の障害〈糖尿病性神経障害〉
三大合併症の中でも最も多くあらわれる症状。
手足のしびれや感覚の低下、温痛覚の鈍化などが起こる。
さらに立ちくらみや便秘、ED(勃起不全)などの症状も。
「め」目の障害〈糖尿病性網膜症〉
網膜や硝子体で出血して、視力が徐々に低下する。
最悪の場合、失明することもある。
「じ」腎臓の障害〈糖尿病性腎症〉
三大合併症のなかで最も遅れてあらわれる症状。
尿の中にタンパク質が漏れ出るようになったり、
むくみがあらわれる。最終的には腎不全となり、
人工透析を余儀なくされる。
「毛細血管をきたえる本」29ページより
毛細血管の健康は自律神経&ホルモンの働き
血管は人間が生まれてから死ぬまで一瞬たりとも休むことなく
働き続けます。どんなに健康的な暮らしをしていても、
血管は加齢によって老化したり、ストレスによって傷つき、
劣えていくものです。毛細血管のゴースト化も然りで、
日々修復&再生をくり返しながら、生命活動を守っているのです。
毛細血管とその先になる臓器や組織の細胞を修復し、
再生させる働きを果たすのはホルモンであり、
その働きの司令塔となるのが自律神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。
交感神経は「闘争と逃走の神経」と呼ばれ、人間の活動時に
優位になります。副交感神経は「休息とリラックスの神経」で、
睡眠など体を休めているときに優位になります。
このふたつがバランスをとって働くことで、
私たちの生命活動をコントロールしているのですが、
そのうち最重要といえる働きが血液循環の調節です。
交感神経が優位なときに、血管は収縮し、脳や臓器などがある
体の中心に血液を集めて、人体の活動性を維持します。
逆に副交感神経が優位になると、血管は拡張し、多くの血液は
毛細血管によって体の隅々にまで広がって、ダメージを受けた
部分にホルモンを運び、修復します。毛細血管自身が修復、再生
されるのも、このタイミングです。
副交感神経が最も優位になるのは、もちろん睡眠中ですので、
体の健康をとり戻し、それを維持するためには、
質のよい睡眠をとることが最も重要なのです。
「毛細血管をきたえる本」32ページより
すべての不調は毛細血管が原因であることを知り
いま、最先端医学で注目されているのが、私たちの体の隅々にまで張りめぐらされている毛細血管です。全血管の99%を占める毛細血管は、人の体を構成する60兆個の細胞のひとつひとつに、血管を通して酸素や栄養を届け、老廃物を回収するなどの役割を担っています。
まさに人の営みの最前線であり、生きていく上で最も重要な働きをしている臓器なのです。
しかし、加齢や誤った生活習慣によって、毛細血管が劣化&減少し、管はあるのに血液が流れないゴースト血管化が進みます。そうなれば、人間の体に必要なものが各細胞や臓器に届かず、老廃物も回収することができません。これによってシミや白髪が増えるなどの老化現象が進むだけでなく、さまざまな不調や高血圧、糖尿病といった大病をまねくことがわかっています。毛細血管は病気になるか、ならないかを決める鍵を握っているのです。
唯一の救いは、毛細血管は意識してケアすることで劣化現象を防げるほか、何歳からでも血流が復活&再生可能だということです。
さあ、いますぐ毛細血管をきたえて、老けない&病気にならない体をつくっていきましょう。
「毛細血管をきたえる本」はじめにより
10年ほど前に慶應義塾大学医学部の伊藤裕先生が提唱した言葉に、メタボリック・ドミノがあります。このメタボリック・ドミノという理論では、あらゆる病気は末端にある結果にすぎないとされています。
生活習慣を最上流として、そこにある健康の危険因子がドミノが倒れるように、次々とさまざまな症状を引き起こし、下流にある病気につながるのです。
つまり、上流部で倒れるドミノの種類と、その倒れる方向の違いによって、下流のほうで罹患する病気は変わるということです。
最上流になるものは、前述のとおり生活習慣ですが、肥満などとともにそのすぐ下流に位置するのが毛細血管の不調なのです。
「毛細血管をきたえる本」28ページより
毛細血管の不調は、すべての生活習慣病を引き起こす原因となります。特に糖尿病の三大合併症は、毛細血管の過密地帯で起こるので、まさに糖尿病は毛細血管の病気そのものといえるのです。
糖尿病の三大合併症の「しめじ」
「し」神経の障害〈糖尿病性神経障害〉
三大合併症の中でも最も多くあらわれる症状。手足のしびれや感覚の低下、温痛覚の鈍化などが起こる。さらに立ちくらみや便秘、ED(勃起不全)などの症状も。
「め」目の障害〈糖尿病性網膜症〉
網膜や硝子体で出血して、視力が徐々に低下する。最悪の場合、失明することもある。
「じ」腎臓の障害〈糖尿病性腎症〉
三大合併症のなかで最も遅れてあらわれる症状。尿の中にタンパク質が漏れ出るようになったり、むくみがあらわれる。最終的には腎不全となり、人工透析を余儀なくされる。
「毛細血管をきたえる本」29ページより
血管は人間が生まれてから死ぬまで一瞬たりとも休むことなく働き続けます。どんなに健康的な暮らしをしていても、血管は加齢によって老化したり、ストレスによって傷つき、劣えていくものです。
毛細血管のゴースト化も然りで、日々修復&再生をくり返しながら、生命活動を守っているのです。毛細血管とその先になる臓器や組織の細胞を修復し、再生させる働きを果たすのはホルモンであり、その働きの司令塔となるのが自律神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。
交感神経は「闘争と逃走の神経」と呼ばれ、人間の活動時に優位になります。副交感神経は「休息とリラックスの神経」で、睡眠など体を休めているときに優位になります。
このふたつがバランスをとって働くことで、私たちの生命活動をコントロールしているのですが、そのうち最重要といえる働きが血液循環の調節です。
交感神経が優位なときに、血管は収縮し、脳や臓器などがある体の中心に血液を集めて、人体の活動性を維持します。
逆に副交感神経が優位になると、血管は拡張し、多くの血液は毛細血管によって体の隅々にまで広がって、ダメージを受けた部分にホルモンを運び、修復します。毛細血管自身が修復、再生されるのも、このタイミングです。
副交感神経が最も優位になるのは、もちろん睡眠中ですので、体の健康をとり戻し、それを維持するためには、質のよい睡眠をとることが最も重要なのです。
「毛細血管をきたえる本」32ページより